すがも鴨台観音堂とは

平成25年5月18日に完成した「すがも鴨台観音堂(おうだいかんのんどう)」は八角・三匝(さんそう)の階堂で、堂内の回廊は往路と復路が交わることのない二重螺旋構造になっています。その構造を巻き貝のサザエ(栄螺)に例えて「鴨台さざえ堂」とも称します。一階に不動明王(ふどうみょうおう)の従者である制吒迦童子(せいたかどうじ)を祀り、頂上階にご本尊である聖観自在菩薩(しょうかんじざいぼさつ)=鴨台観音を安置しています。
観音堂の螺旋構造は、仏さまの眉間にある白い毛=白毫(びゃくごう)の象徴です。仏さまは白毫から智慧と慈悲による救いの光明を放つことから、これを大正大学の建学の理念である「智慧と慈悲の実践」に重ねて具象化したものでもあります。また、「いのり」と「希望」の街「巣鴨」にふさわしい仏教文化施設として、地域の皆さまや参拝に来られた方々が仏教精神に気軽に触れていただける地域交流の場となることを目指します。


内部のご紹介

■制吒迦童子

凛々しく観音堂の入り口をお守りし、参拝者をお迎えしているのが制吒迦童子(せいたかどうじ)です。矜羯羅童子(こんがらどうじ)とともに不動明王(ふどうみょうおう)にお仕えする脇侍で、この三体で不動三尊と称されます。
鴨台さざえ堂にお祀りした制吒迦童子は平安時代後期の作と伝えられ、特別寄託(個人蔵)を受け安置されたものです。

■梵字・般若心経の功徳

往路の上り階段の壁面には、17文字の梵字が書かれています。これは『般若心経』の真言「ギャーテー ギャーテー ハーラ ギャーテー ハラソウギャーテー ボージ ソワカ」 (往ける者よ、往ける者よ、彼岸に往ける者よ、彼岸に全く往ける者よ、さとりよ、幸あれ=中村・紀野訳)で、彼岸に到った仏さまを讃えるものです。
この階段を上がることで、般若心経を読誦したのと同じ功徳が得られます。



■鴨台観音

頂上階に安置されているのが、聖観自在菩薩(しょうかんじざいぼさつ)「すがも鴨台観音」です。聖観自在菩薩は観世音菩薩(かんぜおんぼさつ)ともいい、観音さまとして親しまれている仏さまです。あらゆる人々の苦を取り除き、願いを叶えるために、三十三のお姿に変身して私たちを救ってくださることから、古くから現世利益(げんぜりやく)の仏さまとして広く信仰を集めています。
地域の方からの要望もあり、「すがも鴨台観音」として、地域の平安と発展、参拝者の健康と幸福を願って造立しました。

■千住博画伯 作「滝」

鴨台観音の背後には日本画の世界的大家である千住博(せんじゅひろし)画伯による「滝」の壁画が、下り階段の壁面には色彩が施された「色滝」が飾られています。繊細かつ壮大な滝の絵に私たちの心身も浄められることでしょう。